ウルトラマンタロウのケムジラから見える、当て馬怪獣の悲しみ!
はい皆さん、筆者です。
筆者は今でこそ「帰ってきたウルトラマン」の「決戦!怪獣対マット」サイコー!なんて言っていますが、昔は初代ウルトラマンの「怪獣無法地帯」、「怪彗星ツイフォン」などのエピソードが大好きでした。
つまり、怪獣が沢山登場する、娯楽性の強いエピソード。
しかし、ここで悲しみを背負う怪獣がいます。
ウルトラマンと戦う前に強力なボス怪獣に倒されてしまう、弱い怪獣です。
今回は、ウルトラマンタロウに登場した怪獣、ケムジラから、そういう当て馬怪獣の悲哀を探っていこうと思います。
ではスタート!
なぜそのスイカを渡す
大熊山では地震が多発していました。
ウルトラマンタロウの主人公、東光太郎と、下宿先、白鳥家の息子、健一、友達のタケシ少年は、そんな大熊山に遊びに来て、中から謎の音がするスイカを珍しいからとお土産にもらいました。
光太郎は、一応、地球防衛軍ZATの隊員なので、そういう異常なものには常に警戒すべきだと思うのですが。
果たして家で割ったスイカには、巨大な毛虫型の生物が潜んでおり、その生物が吐く糸を目に受けたタケシ少年は失明します。
我々もスイカ食べたけど大丈夫だった、と言ってしまう無神経な光太郎に、タケシ少年の母親は激怒。
態度が硬化し、ヒステリックになってしまいます。
ケムジラ出現
差し入れのフルーツに食らいついていた毛虫型の生物を、ZATはレーザーで射撃します。
そのエネルギーで生物は死ぬどころか、巨大化。
怪獣ケムジラとなります。
ケムジラの武器は、幼虫期と同じく、口からの糸。
更に、尻から出す黄色いガスで敵の視界を奪ってしまいます。
光太郎はウルトラマンタロウに変身しますが、タケシをかばって苦戦。
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目から放つアイ・ビームで、ガスの中に隠れるケムジラを発見、倒そうとします。
その時、大熊山から、更に巨大な影が飛び立ちました。
それは、ケムジラをエサにする肉食性の怪鳥、バードンでした。
最強怪獣バードン
バードンは、邪魔なタロウをクチバシで突き刺し、倒してしまいます。
ダメージが辛いので撤退を余儀なくされた、などといった生温いものではなく、タロウが死んでしまったのです。
天敵の出現に、ガスを噴出して逃げようとするケムジラですが、バードンは羽ばたきからの暴風でガスを吹き飛ばし、ケムジラをクチバシで突き刺します。
更にバラバラに解体し、捕食してしまいました。
ケムジラを食べたバードンは、更に動物、そして人間の肉を食べるために、この後2週に渡って大暴れします。
このバードンは、恐ろしく強い最強クラスの怪獣です。
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救援に来たウルトラ兄弟の長男、ゾフィーすらも倒してしまい、ZATのあらゆる作戦が裏目に出ます。
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最後はウルトラの母によって復活したタロウの分身攻撃で惑わされ、火山に激突して自滅するのですが。
当て馬怪獣
今回は、ケムジラを倒して食べてしまうことで、バードンの異次元の強さが際立ちました。
実は初代ウルトラマンから、一方の怪獣を当て馬にし、メインの怪獣の強さを見せる手法は多いです。
例として、初代ウルトラマンの怪獣、チャンドラー。
多々良島でレッドキングと戦っていた怪獣、という以外の個性が与えられていないチャンドラーは、レッドキングに片翼をもがれ、逃げていきました。
ここで、子供たちはテレビで怪獣vs怪獣の、怪獣映画のクライマックスがいきなり見られた喜びを味わいます。
同時にレッドキングの強さを目の当たりにし、そして、そのレッドキングをも倒すウルトラマンの圧倒的な強さを心に刻み込まれるわけです。
この多々良島というイベントは人気が高く、平成作品では度々、リメイクされています。
悲しみを背負うのは、レッドキングの当て馬になるチャンドラーです。
とても強いメインの怪獣にやられる弱い怪獣、という印象になってしまうので、イメージの払拭は難しいものになります。
初代ウルトラマンには、ドラコという、やはりレッドキングの当て馬になる怪獣も登場。
ウルトラマンエースで、ドラゴリーの引き立て役にされたムルチの壮絶なやられっぷりも印象的です。
ウルトラマンティガ、ダイナでは予算の関係で、やられ怪獣は前のスーツを使うというのが定番でしたが、ウルトラマンマックスではレッドキングに倒される怪獣二匹が新造形というバブリーなやり方をしています。
その後のケムジラ
ウルトラマンXに登場の予定がありましたが、予算の都合でカット。
また、ニンテンドースイッチのゲームでは、怪獣牧場に湧く害虫として登場します。
ウルトラマンタロウ ケムジラまとめ
実は話の都合上、タロウには倒されていないんです、ケムジラ。
まあ、バードンの方が目立つので、今出てもなあ、という印象ですね。
それでは(@^^)/~~~
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