ウルトラマンの歴史を一覧表に!

記事内に広告が含まれています。

ウルトラマンの歴史一覧!

今回は、ウルトラマンが始まるまでと現在の状況を語っていきます。

何せ57年ですから、かなりのボリュームになりますが。

ではスタート!

戦中~1966年まで

太平洋戦争中、東宝に在籍していた円谷英二氏は、特殊技術を用いたプロパガンダ映画「ハワイ・マレー沖海戦」を製作しました。

その本物そっくりな出来栄えから世に知られることになり、戦後、特撮技術をフルに活かした「ゴジラ」シリーズを手掛けることになりました。

怪獣はスターとなり、大評判となって、世界のツブラヤの名が知られることになります。

そして1966年、特撮技術を使ったエンタメをテレビに、という狙いで「ウルトラQ」が製作され、早々に「お茶の間に怪獣映画を」という狙いにシフトして、それまで映画館に行ってみるものだった怪獣映画を、毎週テレビで見られるという贅沢な状態を作り上げます。

同、1966年、新番組が企画されました。

それが「ウルトラマン」です。

1966~1970年


ウルトラマンは、ウルトラQの毎週怪獣が登場する世界観に、更にその怪獣を倒すヒーローが登場するというコンセプトで製作されました。

また、Qの時期の、民間人でしかないレギュラー陣が毎週、怪獣事件に巻き込まれるのは不自然だという意見から、怪獣事件を専門に扱う「科学特捜隊」が設定されます。

主人公をそのチームの一員にし、更に巨大ヒーローに変身するというアイデアが的中。

作劇がスムーズに進むことになりました。

商業的には大成功を収め、子供たちのスターが「怪獣」から「怪獣を倒す変身ヒーロー」になったのです。

好評の内に終わったウルトラマンから半年、更に、宇宙戦争という題材を取った「ウルトラセブン」が製作されます。

充実したメカ特撮は好評を博しましたが、この時期、既に飽きられていたところもあり、予算も削られます。

セブンってウルトラの顔というイメージありますが、大成功作品ではなかったのです。

そしてセブンが最終回を迎え、円谷プロは怪事件を起こす人間心理をえぐる「怪奇大作戦」や、ウルトラマン、セブンの特撮シーンにプロレス風の実況を付ける番組、「ウルトラファイト」で何とか命脈を繋ぎます。

1970年、円谷英二氏が逝去。

翌年、新体制の円谷プロは、「帰ってきたウルトラマン」を製作します。

1971年~75年

1971年に製作された「帰ってきたウルトラマン」は、極めてリアルでハードな、公害などの社会問題が表面化してきた現実と地続きの、硬い世界観で展開されました。

しかしセブンの登場、ウルトラブレスレットなどの相次ぐ番組強化策が功を奏し、商業的には大ヒットとなりました。

続く72年。

この時期は変身ヒーローブームでした。

ウルトラマンを兄弟として描く「ウルトラマンエース」、73年にはそこに父母を入れたウルトラファミリーを描く「ウルトラマンタロウ」が製作されますが、タロウ放送中に社会情勢が変わりました。

オイルショックによる物価高騰です。

そのため74年には、できるだけ特撮班の負担を減らすために、ドラマパートを充実させる「ウルトラマンレオ」が製作されますが、話の重さ、暗さ、敵の不気味さ、当時あった「終末ブーム」を反映させた過酷な世界観が子供にはウケず、遂に視聴率が一桁台になってしまいました。

そのため、レオをもってこの四年間は幕を閉じます。

その後、円谷プロは、アニメと実写をミックスさせた恐竜シリーズを製作する、特撮の無い一般ドラマを担当するなどで繋いできましたが、波が来ました。

1979年~84年

この時期になると、当初のウルトラマンを見ていた世代が大人になり、また再放送などもあって、ウルトラマンブームが起きます。

しかし実写は予算が厳しい。

ということで「ザ☆ウルトラマン」というアニメ作品が製作されました。

しかし、やはりウルトラマンは実写でないと、という意見が根強く、翌1980年には実写作品「ウルトラマン80」が製作されます。

特撮は極めて充実していましたが、幾度となく訪れる路線変更、キャストの交代などで、内容自体は低評価でした。

またこの時期、初代ウルトラマンをフィーチャーした再編集劇場作品が二本、製作されたのもポイントです。

1984年には更に二本のウルトラマン映画が上映されましたが、成績は期待値には届きませんでした。

1987年~95年

ウルトラマンの海外進出が想定され、アメリカのハンナ・バーベラ社との提携でアニメ作品「ウルトラマンUSA」を製作します。

1990年、元号が平成になった時期、当時流行していたオリジナルビデオという形で登場したのが、オーストラリア制作の「ウルトラマングレート」でした。

93年にはハリウッドとの提携で、オリジナルビデオ、「ウルトラマンパワード」が製作されますが、ひとえに日米間の意識の相違を解消するのは難しく、期待された出来栄えにはなりませんでした。

この時期は、当時の通産省が推進していた、太陽光発電と絡めた「ウルトラセブン」の新作がTVスペシャルという形で放送され、ウルトラマンの国内での復権ムードがありました。

そこで強力な企画として出されたのが「ウルトラマンネオス」で、ショーやビデオ、雑誌展開でプッシュされ、TV放送に繋げる目論見でした。

また同時期に、ウルトラマン初の完全新作劇場映画として「ウルトラマンゼアス」が上映されました。

しかし、テレビ放送で重要なTBSからは、やはり「ネオス」に予算を出すのは難しいという返事。

80が遺した禍根は恐ろしく根深かったようです。

やはり、ウルトラマンのテレビ放送は絶望的なのでしょうか?

そこで誰かが言ったのです。

TBSがダメなら、大阪のMBSに売り込めば良いじゃない!

そして、奴が生まれます。

あの化け物が。

1996~2000年

TBSに出した「ネオス」の企画をそのままMBSに出すのはマズい、という判断から、従来のウルトラマンとは全く違う出自、全く違う世界観のウルトラマンが作られることになりました。

それが「ウルトラマンティガ」です。

初代ウルトラマン、ウルトラセブンで育ってきたスタッフのモチベーションは恐ろしく高く、特撮、人間ドラマ共に、高品質の傑作が誕生することになります。

ティガと、続く「ウルトラマンダイナ」、「ウルトラマンガイア」は、「平成三部作」と呼ばれる傑作群とされます。

また、「ガイア」では、ウルトラ兄弟とは全く違う、独自の正義感を貫いてガイアと対立するウルトラマン、アグルが登場。

その存在感が、後のヒーロー番組に多大な影響を与えました。

同時期、オリジナルビデオで、テレビスペシャルのセブンのその後を描いた「平成ウルトラセブン」シリーズが展開されていました。

そして2000年、平成三部作のテレビシリーズ、劇場版、オリジナルビデオが全て完結。

「ティガ」の再放送と共に流れる一分間のコマーシャル番組「ウルトラマンナイス」や、平成セブンのスタッフでオリジナルビデオという形になって、ようやく日の目を見た「ネオス」と充実した一年が過ぎました。

2001~2008年

新世紀となって、怪獣をむやみに倒さない「ウルトラマンコスモス」が製作されましたが、主演俳優の誤認逮捕による経済的な損失で、MBSからも縁を切られてしまいます。

コスモスを主演にした劇場映画は三作作られましたが、三本目になると鳴かず飛ばずで、またも未来に暗雲が。

そこで中部日本放送に駆け込み、徹底的にハードな「ウルトラマンネクサス」を製作します。

しかし、今度はそのあまりにも陰鬱なムード、予算の都合で、怪獣一匹倒すのに何週間も引っ張るカタルシスの無さなどから、史上初、「不人気による打ち切り」を決行されてしまいます。

これではいけないということで、ウルトラマンの基本に忠実な「ウルトラマンマックス」、ウルトラ兄弟のネームバリューで勝負する「ウルトラマンメビウス」が製作されます。

そして深夜作品、「ウルトラセブンX」、ウルトラ怪獣たちがバトルを繰り広げる「大怪獣バトル」シリーズなどで延命を図りますが、遂にチェックメイト。

経営陣の放漫経営によって、会社自体が存続の危機に陥っていることが明るみに出ました。

ということで、ティガを主役にした映画「大決戦!超ウルトラ8兄弟」を最後に、円谷一族は経営陣から追放され、新たな円谷プロになったのです。

2009年~2012年

経営陣が総替わりした円谷プロは、悪のウルトラマン「ベリアル」と、人気の高いウルトラセブンを父に持つ若いヒーロー「ウルトラマンゼロ」を推していく戦略を取りました。

また、傑作の丸々再放送や名場面集による番組「ウルトラマン列伝」を放送し、少なくとも週に一度は、必ずウルトラマンが見られる環境を作りました。

ウルトラファイトに似てますね。

また、海外戦略も抜かりなく、権利の問題で出しづらい初代ウルトラマンの代わりに、平成ウルトラマンだけど初代ウルトラマンにそっくりなネオスを海外のCMに提供する、マレーシアのアニメに、きっちり監修付きで新ヒーロー「ウルトラマンリブット」を出す、などでファン層を増やしていきました。

そして、日本国内でテレビシリーズが製作できる体力が、企業に戻りました。

2013~2015年

ウルトラマン列伝内の新コーナーとして、新作テレビシリーズ、「ウルトラマンギンガ」が始まります。

ここではより、作中のアイテムが有機的に活きて玩具を買ってもらえるよう、ドラマの中にアイテムが絡む作劇がされています。

続編「ギンガS」や、その翌年の「ウルトラマンX」も、鉄板商品である怪獣の人形が、作中で効果的に使用されました。

またこの時期は、ウルトラマン50周年が近づいていたこともあり、歴代ウルトラマンのゲスト出演が頻繁に行われていた、昔のタロウのような時期でもありました。

2016年~2022年

ウルトラマン列伝が終了。

2016年の「ウルトラマンオーブ」からは、新番組のウルトラマンを半年放送、あと半年は、列伝スタイルの名場面集でウルトラマンを提供しつつ、次の半年に向かって準備を整えておく、というスタイルが定着しました。

またこの時期、ネット配信が当たり前になってきたので、オーブの前日譚を描く「オリジンサーガ」がアマプラで公開。

その後しばらくして、円谷プロ専門サブスク「円谷イマジネーション」が開設され、歴代ウルトラマンが活躍する「ギャラクシーファイト」シリーズも人気を集めています。

「ウルトラマンジード」、「R/B」、「タイガ」では地球防衛軍が無いに等しい状態だったのですが、2020年の「ウルトラマンZ」では対怪獣ロボット部隊という形で復活。

作品自体も近年稀にみる大ヒットを成し遂げました。

続く「ウルトラマントリガー」はこれまでにない商業的成功を遂げます。

また同時期、かつての特撮ヒーロー「電光超人グリッドマン」の続編となる「SSSS・GRIDMAN」もヒットし、追い風になってくれました。

初代ウルトラマンを現代風にリメイクした映画「シンウルトラマン」もヒットし、往年の勢いを取り戻して「ウルトラマンデッカー」も完結しました。

2023年~


この記事を書いているのは2023年6月の暑い日なので、まだ新作、「ウルトラマンブレーザー」がどういう作品になるのか分かりませんが、言ってしまえば、ずっと試行錯誤を繰り返してきたのです。

これからも間違うかも知れない。

でも、全く間違いの無い人生はつまんないよ、と。

それでは(@^^)/~~~

コメント

タイトルとURLをコピーしました