ウルトラマンレオの怪獣について!
さて皆さん、物価高です。
つい今朝も、アメリカでYouTubeプレミアムが予告なしの値上げに踏み切りました。
全く嫌になってしまうものですが、こういう時代が昔にもあったことをご存知でしょうか?
1973年に端を発する、石油危機、オイルショックの時代です。
今回紹介するウルトラマンレオは、1974年、そのオイルショックの物価高の真っただ中に生まれました。
では、その「時代」は、ウルトラマンにどんな影響を与えたのでしょう。
登場する怪獣から探っていきます。
ではスタート!
マグマ星人
第一話、二話に登場する、腕にサーベルを装着した宇宙人です。
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双子怪獣、レッドギラス、ブラックギラスを操り、ウルトラマンレオの故郷、しし座L77星を破壊。
更に地球をも狙ってきました。
地球の守りに就いていたウルトラセブンは、双子怪獣に敗れて戦闘不能になり、そこにレオが駆けつけます。
しかし、レオは戦士ではありません。
マグマ星人と双子怪獣を破るには、力をつけなくてはいけませんでした。
その間にも、マグマ星人は双子怪獣の起こす渦潮により、伊豆諸島の黒潮島を水没させます。
大津波が東京に迫る日が間近になってきました。
この物騒な幕開けは、当時、オイルショックと共に日本を震撼させた、小松左京氏の小説「日本沈没」、五島勉氏の著書「ノストラダムスの大予言」などによる、「終末ブーム」が強く影響しています。
セブンに変身できなくなったモロボシダンは、宇宙パトロール隊MACの隊長を務めながら、同時にレオの地球での姿、おおとりゲンを鍛えぬく鬼教官として活動しました。
ダンの特訓により、双子怪獣の必殺技「ギラススピン」に対抗する「きりもみキック」を編み出したレオは、双子怪獣の首を蹴り折って倒し、マグマ星人を撤退させます。
その後も、マグマ星人と同様、とにかく地球人を殺したくてたまらない通り魔宇宙人が次々と来襲することになり、ゲンとダンは極限の緊張感の中、死に物狂いで技を編み出し、一戦一戦を戦い抜いていきます。
ツルク星人
両腕が刃物になった宇宙人で、とにかく地球人を切り裂きたくて仕方ない敵です。
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両腕を封じて足で勝負を決する三段攻撃の習得をゲンは急ぎますが、苦戦するMACを見ていられなくなり、訓練途中で変身。
技が完成していない上、ツルク星人はとっくに三段攻撃を会得していました。
完敗したレオは倒れ、ゲンの姿に戻ってダンに真冬の滝に連れてこられ、この滝を斬れ、と命ぜられます。
あまりに過酷な特訓と、できない自分の不甲斐なさに泣くゲンを、ダンは一喝します。
「その顔は何だ?その目は何だ?その涙は何だ!お前の涙で奴が倒せるか?この地球が救えるか!」
ゲンは必死に特訓を続け、遂に流れる桜の花を目印に、滝を斬ることに成功。
レオに変身してツルク星人に挑み、その鋭い手刀でツルク星人の両腕を切り落とします。
その腕は宙を舞い、ツルク星人に突き刺さり、勝負が決しました。
はい、暑苦しいですね。
ゲンを演じた真夏竜さんは、本当に真冬の滝で撮影したので、肺炎を起こしかけたそうです。
しかし、史上最強におかしい特訓が待ち構えていました。
それは、ジープです。
カーリー星人
MACの白土隊員は、恋人の洋子をカーリー星人に殺害されます。
洋子を守れなかったゲンは、変身してカーリー星人を倒そうとしますが、星人の肩の角による突進攻撃に完敗。
無力感に苛まれるゲンですが、白土隊員は射撃の猛特訓をし、何としても洋子の仇を討つことを誓っていました。
触発されたゲンは、先を尖らせた丸太棒を縄で木に吊り、それをカーリー星人に見立てての自主トレを始めました。
もうこの時点でだいぶ危ういんですが。
しかし、撃退作戦が失敗し、カーリー星人によって隊員が次々倒れていく中、業を煮やしたダンは、自主トレに励むゲンを、金属製の杖で十一発殴り、丸太には殺気が無いと一喝。
そして、生身のゲンをジープで追い掛け回すという、訓練とか通り越したただのリンチが行われます。
DVDあったら見て下さい。
真夏さん、本当に命の危機を感じた目をしていますから。
で、このリンチで、ジープから逃げるのではなく、飛び越すという戦法を学習したレオは、カーリー星人と再戦。
カーリー星人の突進をジャンプで回避し、懐に潜り込んでのチョップで肩の角を折り、それを眉間に突き刺して倒します。
この辺で苦情が来ました。
- ダンが怖すぎる。
- 訓練が過酷すぎる。
- レオが弱すぎる。
光線技を使う、MACの隊員をほぼ全員交代するなどの改善もあったのですが、とうとう視聴率は一桁台になってしまい、まずダンの特訓が廃止されます。
そして、レオに仲間が生まれました。
ガロン、リットル
兄弟怪獣で、口から花火状の熱線を吐き出し、兄弟ならではのコンビネーションでレオを追い詰めます。
これまでの特訓で充分、怪獣を倒せるほど強くなったレオですが、この二匹には苦戦。
そこに駆けつけたのは、L77星爆発で行方不明になっていたレオの弟、アストラでした。
レオとアストラの兄弟の力で二匹を撃破。
その必殺技は「ウルトラダブルフラッシャー」です。
以後もアストラは、レオのピンチに度々駆けつけます。
更に、M78星雲とL77星の双方で伝説になっていた超人、ウルトラマンキングも登場。
賑やかなイメージになっていきます。
ババルウ星人
M78星雲、光の国の軌道を司るウルトラキーを盗み、その罪をアストラに被せ、ウルトラ兄弟とレオ兄弟の対立を起こし、更に光の国と地球を衝突させようとした宇宙人です。
キングの仲介とレオ兄弟の活躍によってキーは奪還、レオキックにババルウ星人は倒され、地球と光の国の衝突も避けられました。
そして、レオ兄弟はウルトラ兄弟入りが認められます。
これで、故郷を失った二人にも帰れる場所ができて、めでたしめでたし、と思うじゃん?
シルバーブルーメ
侵略者、ブラック指令がブラックスターから召喚した、ウルトラ史上最悪の怪獣です。
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ブラック指令が操るのは、深海のクラゲやタコを思わせる「円盤生物」なのですが、その第一号、シルバーブルーメの急襲によって、MACは全滅します。
今までのように、武器が使えなくなったとか、基地が機能しなくなったとかではなく、ゲン一人を残して全員死亡するんです。
怪獣に丸呑みにされて溶かされる、という形で。
そしてゲンと、懇意の少年、トオルは、市井の家庭で暮らし、民間人として円盤生物事件に介入することになります。
シルバーブルーメは新技、スパーク光線によって吹き飛びますが、レオの終盤は、またも陰鬱なムードに戻ってしまいます。
これはどうも、オイルショックによる物価高がピークに来ており、基地のセットの維持費、隊員のギャラ、人間が入るタイプの怪獣の着ぐるみの費用を削りたい、という狙いがあったようで。
だから円盤生物は、人が入らなくて済む、ピアノ線で動く操演型の怪獣になったのです。
ブラックエンド
最期の円盤生物ですが、搦め手無しでレオに挑みました。
一方、ブラック指令は子供たちの攻撃で、円盤生物のコントロールと自分の命を司る水晶玉を奪われ、溶けて死亡。
その水晶玉を投げることで、レオはブラックエンドを倒しました。
そして、円盤生物の出身地、ブラックスターもレオのシューティングビームによって破壊。
平和が訪れた地球は、遂にゲンにとっての本当の故郷となり、ヨットに乗って旅立っていきました。
ウルトラマンレオ、怪獣まとめ
基本的にレオの怪獣というのはスーツの完成度も低いんですが、これもやはり物価高の影響だったようです。
この「レオ」の後のダンの無事が確認されるのは、2006年の「ウルトラマンメビウス」を待たなければいけませんでした。
それでは(@^^)/~~~
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