初代ウルトラマン!後味悪いぞ、ウー!

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初代ウルトラマン、後味悪いぞ、ウー!

はい皆さん、筆者です。

昭和ウルトラマンに強烈にあって、平成、令和ウルトラマンにはすっかり無くなってしまった要素は何か。

それは人間の持つ差別感情への批判精神です。

それを色濃く反映させたエピソードにはウルトラセブンのノンマルト、帰ってきたウルトラマンのムルチなどがありますが、今回はその源流、初代ウルトラマンのウーに関して振り返っていこうと思います。

ではスタート!

ウー、データ

「伝説怪獣ウー」。


身長40メートル。

体重ゼロ。

雪山で一人ぼっちの少女、雪ん子を守護する怪獣です。

マタギは見た

舞台は山奥のスキー場。

最近オープンしたばかりですが、雪の量が多く、スキーヤーに人気でした。

スキーを楽しむ観光客を雪山の中で見ている、一人の少女がいます。

彼女は、雪ん子でした。

ある日、麓のロッジに、凍死寸前のマタギが運ばれてきました。

温かい部屋とブランデーで意識を取り戻した彼は、猟の最中に「ウー」を見たと言い出します。

熊の親子を追っていた彼は、鬼門の飯田山に入り込んでいました。

そこで、いつも猟を邪魔する少女、雪ん子と遭遇。

驚かしてやろうと思って猟銃を撃って見せた彼の前で、雪ん子は「ウー」に助けを求めます。

と、山間から毛むくじゃらの怪獣が出現し、雪ん子を守りました。

このためにマタギは遭難しかけたということでした。

「ウー」とは、この地方に伝わる伝説の怪獣のことです。

この村は観光で食っています。

山にそんな怪獣がいるという噂が流れれば、観光客が激減してしまいます。

ロッジのオーナーは科学特捜隊を呼びました。

何でもかんでも怪獣呼ばわりして殺してしまう恐ろしい人たち

科学特捜隊から、ハヤタ、アラシ、イデ隊員が出動。

一方、雪ん子は村の子供たちが掘った落とし穴にはまり、いじめられていました。

仲良くしたいのになぜ乱暴をするのか問う雪ん子ですが、いじめっ子たちは彼女を雪女の子供と呼び、怪獣も呼び出すお前とは仲良くできないと断じて雪をぶつけます。

そこに科学特捜隊の戦闘機、ビートルが到着。

いじめっ子は、科学特捜隊がウーを倒しに来たと勝ち誇ります。

ハヤタ隊員たちは、ロッジのオーナーから事情を聴き、飯田山にスキーを走らせます。

雪山を汚す怪物は新兵器でたちどころに倒して見せると誇らしげなイデ隊員ですが、その様子を雪ん子が、敵意を持って見ていました。

目印を移動させるなどの妨害工作で、科学特捜隊を飯田山に近づけまいとする雪ん子。

彼女の落とし穴で、ハヤタ隊員は足を痛めます。

雪ん子を発見したイデ隊員は、彼女を詰問しますが、雪ん子は科学特捜隊をこう呼びます。

「何でもかんでも怪獣呼ばわりして殺してしまう恐ろしい人たち」。

雪ん子に逃げられ、科学特捜隊はひとまずロッジに。

ユキ

ロッジのオーナーは、雪ん子の仕業と言います。

15年前、村に行き倒れの母娘がいました。

母親は飢えと寒さで死んでしまいましたが、赤ん坊は元気でした。

そのユキという娘は、炭焼きの老人に育てられましたが、その老人が死んでからは天涯孤独になってしまいました。

そのユキが雪ん子と呼ばれ、村人から差別されているのです。

イデ隊員は、自分が早くに母親を亡くしている過去を語り、ユキに同情してしまいます。

断絶

翌日、ゲレンデにウーが出現。

ユキの説得で山へ帰るウーですが、スキー客は我先に山から逃げていきます。

ロッジのオーナーは、観光業の復活のため、何としてもウーを倒してくれるようアラシ、イデ隊員に頼みます。

しかし、イデ隊員は戦意を失くしていました。

悪いことに、いじめっ子が掘った落とし穴に酔っぱらった老人が転落して死亡するという不幸が発生します。

落とし穴は雪ん子が掘ったものだと決め付けられ、村人はウーと雪ん子を村から排除することを誓います。

こうして、ウーと雪ん子は秩序の敵になってしまいました。

ひどく気が重い

ビートルで飯田山に向かうアラシ隊員、イデ隊員。

イデ隊員は、そっとしてあげたい、ひどく気が重いと心情を吐露します。

もしかしたら、ユキの母親の魂がウーになって守っているのでは、と考えるイデ隊員ですが、アラシ隊員は、「怪獣は所詮、人間社会に入れてもらえない悲しい存在」と切り捨て、ウーの討伐に向かいます。

ビートルのミサイルがウーに直撃しますが、反撃を始めたウーによってビートルは墜落。

怒ったウーはゲレンデに襲い掛かり、ユキは暴徒と化した村人に、武器を持って追われる状態。

負傷したためにロッジに残っていたハヤタ隊員は、ウルトラマンに変身します。

ウルトラマンvsウー

ウーに踏み潰されたロッジはもはや跡形もなく、ウルトラマンとウーは激突。

しかし、スペシウム光線が放たれる寸前、ユキのウーを呼ぶ声が響きました。

幻のように消滅していくウー。

雪ん子は、雪の中で疲れ果て、息絶えていました。

救いの無い結末

ビートルの中で気絶していたアラシ、イデ隊員はハヤタ隊員に起こされます。

ハヤタ隊員は、ユキが山へ帰ったと優しいウソを言います。

イデ隊員は、ユキという少女は雪山が見せた幻だったのではないか、と語ります

アラシ隊員も、あんなにキレイな心の持ち主にはもう会えない気がする、と述懐。

科学特捜隊は雪山を去っていきます。

美しく終わっている風ですが、ユキは死亡、村も破滅が待っている、誰も救われない結末でした。

ウルトラファイトのウー

なぜか他の怪獣同様の暴れ者となっています。

ウルトラマンエースのウー

エースには「ウー二代目」が出現。

 

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飯田峠で超獣アイスロンに襲われた少女、小雪を助けるため、亡父の魂が変異したウーです。

アイスロンの戦闘力には歯が立ちませんでしたが、ウルトラマンエースがアイスロンを倒してくれたので、満足して雪の中に消えていきました。

ウーあれこれ

ウーのエピソードから、初代ウルトラマンのスーツは「Cタイプ」と呼ばれる、胸の盛りが厚く、口が大きいものに変更されました。

 

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特にこの容姿の変更で何が変わるわけでもないのですが、口の小さいBタイプのスーツが限界だったようです。

以降、ウルトラマンの基本はCタイプになりますが、ウルトラマンメビウスの映画ではAタイプ、大怪獣バトルではBタイプが復活しています。

ウルトラマン、ウーまとめ

ということで、今回はウーを振り返りました。

自分たちと違うものは差別し、迫害する。

それがダメなことだとは分かっていますが、ついつい人の特徴で精神的な壁を作ったりしていませんか?

それでは(@^^)/~~~

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