ウルトラマンオーブでも脱力系の円盤生物ノーバ!
はい皆さん、筆者です。
およそこの世の全てのものには予算がかかります。
ウルトラマンを作っている円谷プロも、本来なら予算を削りたいところです。
今回はそんな苦労がひしひしと感じられる怪獣、ノーバを振り返っていこうと思います。
ではスタート!
恐怖の予算削減シリーズ!
ノーバとは、ウルトラマンレオの終盤に登場した円盤生物の一匹です。
この時期、日本はオイルショックによる物価高騰がピークに達していて、狂乱物価などと言われました。
もちろん、特撮ヒーロー番組にかけられる予算も限られてしまい、何とか予算を削減しようとどこの会社も頑張っていました。
そこで、元々数字の悪かった「レオ」は、大幅な路線変更という方向にかじを切ります。
それは地球防衛軍MACを全滅させ、市井のレギュラー陣も退場させることで、ギャラとメカ特撮の手間を削減。
また怪獣を、中に俳優が入る手間を無くした操演中心の「円盤生物」に絞り、徹底的に予算を減らして最後の1クールを乗り切るという戦略でした。
よってMACは全滅し、ウルトラマンレオは初期と同様に孤独な戦士に戻り、ブラック指令という宇宙人が呼び出す、造型も安い円盤生物と戦うことになります。
その円盤生物の中でも、最も造型の手間を減らしたのが、ノーバです。
なんせ、赤いてるてる坊主ですから。
初代ノーバ
ノーバは小さなてるてる坊主の形態で地球に侵入。
宇宙人によって父親を、円盤生物によって妹を失った少年、梅田トオルに取り憑きます。
トオルに幻覚を見せつつ、首に襟巻きのように巻き付き、人間を凶暴化させるガスを吐きながら街を練り歩きます。
これを吸い込んで凶暴化した人間のために、街はパニックに。
トオルと主人公、おおとりゲンが身を寄せる美山家の主、美山咲子は、トオルを母親として受け入れ、ノーバの幻覚から解放します。
おおとりゲンに追われたノーバは巨大化。
光線や腕のムチ、カマで暴れます。
ゲンはウルトラマンレオに変身。
迎え撃つノーバは、赤い雨を降らせて自分に有利なフィールドを形成しますが、最後はレオのシューティングビーム、エネルギー光球の連続攻撃で倒されます。
美山家にどこか遠慮していたトオルでしたが、この事件を契機に、心を開くのでした。
メビウスでのノーバ
ウルトラマンメビウスでは、地球防衛軍GUYSの基地周辺に出没する赤い幽霊として登場。
これは、GUYSが操る人工の「マケット怪獣」を構成する粒子を利用して作られたマケットノーバでした。
別の箇所に出現したマケットノーバでウルトラマンメビウスの気を逸らして、本体のノーバがGUYS基地を襲撃する作戦でしたが、メビウスのテレポーテーションに阻まれ、メビュームシュートで倒されます。
光線の他に口からの火球、マントを広げての回転体当たりなど新たな技を持っていましたが、ガスに人間を凶暴化させる効果が無くなったため、実質的には弱体化しています。
ご時世もあって仕方ないのでしょうけれど。
オーブのノーバ
ウルトラマンオーブの世界では、ブラック指令は地球侵略を諦め、宇宙人たちに一杯のコーヒーを振る舞う「地図にないカフェ」を経営していました。
ノーバはそのカフェのマスコットでした。
しかし、魔王獣の復活によって宇宙人が次々と地球を去っていくので、ブラック指令もといブラック店長も店を畳むつもりでした。
ですが、ノーバはそんなブラック店長に、再び地球侵略に燃えてもらおうと巨大化します。
ブラック店長を顔に取り込んで暴れ始めました。
例によって赤いガスには凶暴化作用がありませんが、掴みどころのない戦闘スタイルで、ウルトラマンオーブ・バーンマイトを手こずらせます。
店長いわく、「最近の怪獣はゴチャゴチャしてていかん。シンプルイズベスト!」だそうです。
ちなみにこれ、ブラック店長を演じた赤星昇一郎さんのアドリブです。
最後はオーブが、真の姿、オーブオリジンに変身。
剣先から強大なエネルギーをぶつける必殺技、オーブスプリームカリバーがノーバに発射されます。
ノーバはそのエネルギーを吸収しようとしますが、キャパオーバーとなり、花火のように華麗に爆発します。
たった一人になったブラック店長ですが、その後ラーメン屋を開いて健在だそうです。
ウルトラマンオーブ、ノーバまとめ
ノーバというより、MACを滅ぼしたあの邪悪なブラック指令が、こんなに良い人になっているインパクトが強烈でした。
それでは(@^^)/~~~
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