ウルトラマンタロウ、キングゼミラから見る共存の難しさ

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ウルトラマンタロウ、キングゼミラから見えてくるアンバランスさ。

はい皆さん、筆者です。

夏から冬に一気に変わって、体がついていきませんね。

実は筆者も、ここ一週間ほど体調を崩しました。

さて、冬といえばコーンポタージュですが、対して夏といえばセミです。

夏に子供が集めるのもセミ、やかましいとストレスになるのもセミです。

そのセミが大きくなったらどうなるんでしょう?

今回は、巨大なセミが登場するウルトラマンタロウの「東京ニュータウン沈没」をピックアップしていきたいと思います。

ではスタート!

セミで生じるギスギス

主人公、東光太郎と、下宿先の少年、白鳥健一は、セミ取りに勤しんでいました。

そこで出会ったのが正一という少年で、彼は昆虫に恐ろしく詳しく、昆虫博士と言われていました。

しかし、正一少年をもってしてもセミの捕獲は難しく、正一少年も健一、光太郎も、結局はスーパーの売り場でセミを買うことにします。

そのセミは、うるさくて眠れないからと、健一の姉、さおりに殺虫剤で殺されてしまいました。

正一少年もまた母親に、セミ集めを責められていました。

セミは七年間地中にいて、地上で鳴けるのはたった一週間。

標本にするなど可哀想だ、ということです。

その正一少年が住むニュータウンで、異常振動が観測され、地球防衛軍ZATが出動。

地底の怪獣から救助された正一少年は、ZATに、怪獣の正体が巨大なセミだと断言します。


ニュータウンに舗装されてしまったことで、地上に出られないそうです。

ZATは、アスファルトを剥がす「ひっぺがし作戦」でセミ怪獣、キングゼミラを地上に出現させ、近隣住民には、一週間待ってくれと頼みます。

セミの寿命は一週間だからです。

住民の怒り

ZATの網で捕獲されたキングゼミラはその場で鳴き続けます。

一週間で済むなら良いかとZATは楽観的でしたが、我慢を強いられた住民は溜まったものではありません。

騒音が凄まじい、受験勉強が進まないと文句を言い、最終的にキングゼミラを燃やしてしまおうと松明を投げます。

これで網から解き放たれたキングゼミラは、火炎を吐くようになり、ニュータウンを飛び立ち、東京タワーに止まります。

そして、鳴き声で電波障害を起こし始めました。

宇宙ゼミ

光太郎はタロウに変身。


正一少年の、セミを殺さないでという訴えを聞き、キングゼミラの火炎を吐く口吻だけを切断。

宇宙へ運びます。

今でも毎年、夏になると宇宙でキングゼミラが鳴いているそうです。

共存は容易なことではない

この記事を書いている時期、ちょうど東北でクマ被害が多発している状況です。

また、このエピソードで松明を投げ込む住民は、光太郎たちにこう言います。

「ZATはいつから怪獣の味方になったんだ!」

これは正論です。

ひたすらにセミを擁護する光太郎や正一に対して、北島隊員はあまりムリを言うなと苦言を呈します。

少なくとも、ZATは人類が人類を守るために組織したチームの筈です。

であれば、一週間しか生きられないのだから可哀想、というセンチメンタリズムは捨てて、人間社会に被害を及ぼす怪獣は殲滅するのが仕事ではないでしょうか。

また、正一少年がなぜここまでセミに肩入れするのかも不明です。

今回のキングゼミラも、たまたま見た目がセミだから助けられたというだけで、ウルトラマンネクサスのスペースビーストのような外見だったらストリウム光線まっしぐらでしょう。


可哀想だから、殺さない。

この個人的な感傷を許したら、全ての生き物を殺すことが許されなくなるのです。

優しさは時に害になる

食べ物を得るために動物を殺すのはおかしいことでしょうか?

自分の身を守るために、人食いもする猛獣であるクマを殺すのは許されないことなのでしょうか?

ひたすらに可哀想だ、可哀想だから殺さない、殺さないからハッピーエンドというのを続けていれば、今回のように、怪獣を全て宇宙に運ぶような非現実的な、怪獣の権利を無視した解決策しか出せなくなるのです。

人類の文明を維持したままでの自然との共存は難しい、という話ですね。

ウルトラマンタロウ、キングゼミラ、まとめ

個人的な話なんですが、自宅の駐車場に自転車置いてたらハチが巣を作ってたことがありまして、これは危険だってことで駆除したことがあります。

今回の光太郎や正一少年は、この人間を刺すハチですら可哀想だから人間が我慢しろと言ってるということですよね。

倫理観がおかしい。

それでは(@^^)/~~~

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