ウルトラマンの光線の強さについて

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ウルトラマンの光線技の強さに関して。

今回は、ウルトラマンの必殺技たる「光線技」に関して語ります。

別に、今回はヒーローの強さ比べみたいなことをするんじゃないんです。

何で生物の体から光線が出て、それはどれくらいの威力で、っていう理詰めの記事で。

最初の技、スペシウム光線

初代ウルトラマンの必殺技といえば、腕を交差して放つスペシウム光線ですね。

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そもそも、これはどういう現象の元に発生するエネルギーなのか。

第二話、地球侵略を企むバルタン星人が巨大化した時、防衛軍によって攻撃が行われました。

しかし、それすら生命の概念を持たないバルタン星人には無力です。

科学特捜隊のムラマツキャップは、バルタン星人の唯一の弱点として、火星にのみある物質「スペシウム」に活路を見出しました。

そしてハヤタ隊員はウルトラマンに変身、腕を交差して放つ光線でバルタン星人を倒します。

このことから、「スペシウム光線」というネーミングがされました。

劇中で数多の怪獣を粉砕してきたのがスペシウム光線ですが、『生物が腕から光線を発射して、怪獣が爆発する』というカッコいいけど実は微妙に意味が分からない・・・。

この現象について詳しく解説していきます。

そもそも光線なのか

ここで役に立つのが、書籍「空想科学読本」で有名な、東大中退の塾講師の柳田理科雄氏ですが、氏はスペシウム光線の正体に関して三種類の仮説を立てました。

 

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  • レーザービームではないか?

これは光を集束させて浴びせるものなので間違いなく「光線」なのですが、一点を貫通したり、焼き切ったりするのに用いられるビームなので、怪獣の最期のように爆発はしない、とされます。

  • メーザーではないか?

メーザーとは、電子レンジの理屈で考えられるビームです。

マイクロ波をコヒーレントに照射することで、物体を加熱するものです。

氏は、これで怪獣の体内の水分子を膨張させ、爆発を起こしているのでは、と語られました。

ちなみにスペシウム光線の温度は50万度だそうなので、そんな温度のビームじゃありとあらゆる物質が蒸発してプラズマ化しちゃうぜ!とのこと。

これがどうも有力のようですが、50万度のメーザーで爆発させれば強烈な紫外線が発生して危険、とのこと。

仕方なく氏が出した最後の説がこれ。

おっと先生、最近の著書ではカットしてるみたいだけど、20世紀から特撮オタクやってる筆者を舐めるんじゃないよ。

忘れてないぜ、あなたの暴論、「粒子ビーム」説!

  • 粒子ビームではないか?

スペシウムという物質のビームが放射されて怪獣が爆発する。

粒子加速器で生成したスペシウム重粒子のビームを怪獣に着弾させて爆発させているのではないか、という説でした。

ただ、怪獣に届くまでの距離を保てる粒子ビームを作ろうと思ったら、必要な粒子加速器がデカすぎて、ウルトラマンが見た目ホットケーキになってしまう、という。

いや、宇宙人なんだからさ、人類の科学力では想像もできない高効率の小型加速器を開発できるかも知れないだろーよ、と、氏の本が刊行された二十世紀末、中学生だった筆者は悶々としていました。

スペシウム133

さて、近年の作品では、どういう解釈がされているのか。

シンウルトラマンでは、「スペシウム133」という物質が、外星人ザラブの口から語られました。

 

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それは、ウルトラマンのエネルギー源、かつ体の構成物質であり、133番という未知の元素です。

この物質の応用で、スペシウム光線の発射や、重力を歪めての高速飛行を実現させている、という話です。

ちょっと難しいことを言うなら、日本語の核種、同位体の表記に沿うなら、133は原子量を意味します。

原子番号も133なら、陽子のみから構成される原子核。

すなわち、ウルトラマンは、未知の物理法則によって原子核が維持されている生物ということです。

もう、そうなってくるとネエ。

レーザーでは?粒子ビームでは?と人間の矮小な知識で定義してる方が虚しいっていうか。

さすが京大の先生を科学考証に招いただけのことはある。

光線の強さ

さて、話は初代ウルトラマンに戻りますが、ウルトラマン以降もウルトラセブンのエメリウム光線、タロウのストリウム光線など、「○○イウム」というのがお決まりになって、別にいちいち「今年のウルトラマンの元素番号は!!」なんて追及してくるキャラクターもいませんでした。

ウルトラマンの光線の強さとは、言い換えれば、常識に捕らわれず、常に最先端を歩み、先進的であろうとする、人の気持ちの強さかも知れません。

ウルトラマンの光線、まとめ

今回は、初代ウルトラマンとシンウルトラマンのスペシウム光線を例にとって説明しました。

ちなみに、帰ってきたウルトラマンの必殺技もスペシウム光線なのですが、ここではナックル星人の分析により「アルミニウム原子3000個に対してクローム原子8個」と語られております。

ムラマツキャップの推測と合致してない!

ここらへん考え出すと、悩んで悩んで夜しか寝れなくなりそうなので、去ります。

それでは(@^^)/~~~

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